将棋界は他のスポーツなどの競技同様に実力主義の世界で階級があり、プロ棋士たちがしのぎを削っています。
将棋の天才たちの集まりがプロ将棋界といえますが、この階級ごとにプロ棋士の人数も異なります。はたして現役プロ棋士の人数は何人なのでしょうか?
さらに将棋のプロ棋士になるには基本的に年齢制限がありますが、この年齢制限は何のためにあるのかも気になります。
今回は、将棋の現役プロ棋士の人数と階級、またプロ棋士になるのに年齢制限があるのはなぜなのかを見ていきたいと思います。
将棋の現役プロ棋士の人数
将棋の現役プロ棋士の人数は174名です。(2024年10月1日時点)
プロ棋士になるには奨励会に入り、三段になると年に2回の三段リーグ戦が行われ、上位2名が四段となり正式なプロ棋士となります。プロ四段になるまでには年齢制限もありますが、これについては後述します。
その他、三段リーグで次点を2回取った棋士、女流棋士・アマチュア棋士はプロ棋士編入試験に合格することでフリークラス編入によってプロ棋士となります。
このように1年に少なくとも4名のプロ棋士が誕生し、同時に毎年、数名のプロ棋士が引退していきます。
近年は新しく誕生する棋士のほうが引退する棋士より多い傾向があるため、現役プロ棋士の人数は少しずつですが増加している傾向があります。
※2024年10月1日時点
将棋の階級(順位戦)と人数
将棋の階級というと段位がイメージされますが、実際には段位が低い若手棋士が段位の高いベテラン棋士を負かすことも多く、必ずしも段位=階級が高いとはいえません。
将棋の階級として最もよくできていると思われるのが順位戦で、名人を頂点としてA級からC級2組までの5つのリーグがあります。
この他に順位戦を指さないフリークラス(プロ編入試験合格者や三段リーグで次点を2回取った棋士、C級2組から降級した棋士など)もあります。
各リーグは段位ともリンクしており、下のリーグ(階級)ほど人数が多いピラミッド型になっています。
将棋の階級(順位戦)と人数は、以下のようになっています。
将棋の階級(順位戦)と人数
- 名人 ⇒ 1名
- A級(八段以上)⇒ 10名
- B級1組(七段以上)⇒ 13名
- B級2組(六段以上)⇒ 26名
- C級1組(五段以上)⇒ 34名
- C級2組(四段以上)⇒ 54名
- フリークラス(四段以上)⇒ 34名
※2024年10月1日時点
将棋順位戦の仕組みやフリークラスについては、こちらをご参照下さい↓↓
将棋のプロ棋士になるのに年齢制限があるのはなぜ?
将棋のプロ棋士になるには奨励会に入会した場合は満26歳になるまでに四段にならないと、年齢制限によって奨励会退会になります。
以前は26歳より上でしたが、徐々に引き下げられ、現在は満26歳に落ち着いています。
プロ棋士になるのに年齢制限があるのはなぜかというと、もしプロ棋士になれなかったらその人の将来がどうなるかを考慮したためです。
仮に年齢制限なしでずっとプロ棋士を目指していたら、いつまでも仕事を持たないで生活していくことになるでしょう。
将棋以外に本職を持ってプロ棋士になれるほど将棋は甘くないのはだれの目から見ても明らかです。
将棋の道以外に転身するなら若いほどいいという判断で、ある意味で日本将棋連盟のやさしさともいわれています。
26歳までにプロ棋士になれなかったら普通の社会人になって、その上でアマチュアとして活躍できたらプロ棋士編入試験を受験してプロ棋士になるというのが妥当なところではないでしょうか。
逆に将棋のプロ棋士にはフリークラスを除いて定年はありません。(ただし、宣言によるフリ―クラス棋士は65歳、その他のフリ―クラス棋士は60歳で定年→引退)
将棋の現役プロ棋士の人数と階級~まとめ
今回は、将棋の現役プロ棋士の人数と階級、またプロ棋士になるのに年齢制限があるのはなぜなのかを見てきました。
将棋の現役プロ棋士の人数は174名(2024年10月1日時点)、階級として順位戦では名人を頂点としてA級からC級2組までの5つのリーグとフリークラスがあり、各リーグは段位ともリンクしており、下のリーグほど人数が多いピラミッド型になっています。
またプロ棋士になるのに年齢制限があるのは、プロ棋士になれなかった場合のその人の将来を考慮したためといわれています。
26歳までにプロ棋士になれなくてもアマチュアとして活躍しプロ棋士編入試験を突破してプロ棋士になるという道もあり、現在のシステムはそれなりによくできたシステムといえます。
174名というプロ棋士の人数が多いか少ないかはともかく、将棋界(プロ棋士)は将棋の天才たちの集まりであることは間違いありません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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