将棋にはいろいろな負け方がありますが、頓死ほど悔しい負け方はないかもしれません。
反則負けと同じように自分のミスであることに変わりはないのですが、ダメージの大きさは相当なものです。
将棋の強い弱いのレベルにかかわらず見られ、あのレジェンド・羽生善治さんでさえ一手で大逆転負けという頓死があります。
筆者も何度も経験していますが、その度に大きな後悔が残りました。いったい将棋の頓死とはどういう意味なのでしょうか?
今回は、あの羽生善治さんも一手で大逆転負けしたこともある将棋の頓死とはどういう意味なのか、見ていきます。
将棋の頓死とはどういう意味?
将棋の頓死とは王手をかけられた際に最善手など詰まない手を指していれば詰まなかったのに、応手を間違えて詰まされてしまうことを意味しています。
または詰めろをうっかり見落としたために詰まされるという意味もあります。
いずれにしても頓死は自分のミスで詰まないはずの自玉が詰まされてしまう状況で、「トン死」と表記されることも多いです。
王手に対して逃げ間違えたか、詰めろに気づかなかったか、の2つが主な頓死のパターンといっていいでしょう。
また、どちらかというと優勢な側に起こることが多く、終盤のクライマックスの場面や秒読みの中、時間に追われて焦っている状況などで起こりやすいミスです。
よく将棋は逆転しやすいゲームと言われますが、頓死はまさにそれを象徴する言葉といっていいでしょう。
①王手に対し詰まない手を指さず、応手を間違えて詰まされてしまうこと
②詰めろを見落として詰まされること
将棋の頓死~羽生善治さんも一手で大逆転負け
将棋の頓死とはどういう意味なのか、わかりました。間違えて詰まされてしまうのですから頓死は初心者など比較的、将棋が強くない人に起こりやすいように思います。
ところが頓死は上級者やプロ棋士にも起こります。もちろん頻度は上級者になるほど低いですが、トッププロ同士の対局でも実際にしばしば見られています。
特に有名なのが、2001年9月1日に行われた第14期竜王戦挑戦者決定三番勝負第1局の羽生善治四冠vs木村一基五段戦です。
勝勢だった羽生善治四冠は最終盤に木村一基五段の最後のお願いともいえる王手に対して、逃げ間違えてまさかの一手詰めの頓死を食らってしまいました。
しかも唯一、詰んでしまう場所へ逃げてしまったのですから衝撃的な結末といえます。うっかりというか、エアポケットに入ってしまったかのような状況だったのでしょう。
レジェンドの羽生善治さんでさえ経験している頓死は、経験すると将棋の最後の着地の難しさがよくわかります。
例として羽生善治さんが一手で大逆転負けした頓死を挙げましたが、初心者ならずとも上級者・プロ棋士のだれもが一度は経験しているミスといえます。
※肩書き・段位は対局当時のものです。
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将棋の頓死とはどういう意味?~まとめ
今回は、あの羽生善治さんも一手で大逆転負けしたこともある将棋の頓死とはどういう意味なのか、見てきました。
将棋の頓死とは、以下のような意味です。
①王手に対し詰まない手を指さず、応手を間違えて詰まされてしまうこと
②詰めろを見落として詰まされること
頓死は初心者から上級者・プロ棋士のだれもが一度は経験しているミスで、王手に対して逃げ間違えたか、詰めろに気づかなかったか、の2つが主なパターンです。
あのレジェンド・羽生善治さんでさえ、竜王への挑戦権がかかった大一番で王手に対して逃げ間違えて一手詰めの大逆転負けの頓死を経験しています。
頓死を経験した教訓としては、優勢でも最後まで油断せず慎重に指し手を選ぶことが求められます。
上級者ほど、最後まで気を緩めずに指しているのは頓死の怖さを知っているためといっても過言ではないでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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