将棋の駒は自分と相手の駒を合わせて40枚ありますが、通常は「王将」と「玉将」が1枚ずつ入っています。
なぜ、このように「王将」と「玉将」が1枚ずつなのか、違いと読み方はどうなっているのか、気になる方は少なくないと思います。
また、王になぜ点が付いたのか、その由来など歴史も将棋を指す人にとっては知っておいて損はないでしょう。
今回は、将棋の「王将」と「玉将」の違いと読み方、王になぜ点が付いたのか由来についても見ていきます。
将棋の王将と玉将の違い
将棋の「王将」と「玉将」の違いは王に点が付いているかどうかだけで、駒の動き方など実質的な違いはありません。
駒としての違いはないものの、対局では段位や肩書きなど格上の棋士が「王将」、格下の棋士が「玉将」を使用することが慣習であり、礼儀作法にもなっています。
また、本や棋譜などでは「玉将」でほぼ統一されており、テレビ棋戦などの解説では「ぎょく」と呼ばれています。
なぜ、「王将」ではなく「玉将」なのかは後述します。
王に点が付いているかどうかの違いだけで、駒の動き方など実質的な違いはなし
将棋の王将と玉将の読み方
読み方はそのまま「王将」が「おうしょう」、「玉将」が「ぎょくしょう」ですが、通常はどちらも「ぎょく」と呼ばれています。
「おおさま」と呼ばれることもありますが、やはり「ぎょく」と呼ばれることが圧倒的に多くなっています。
初心者の頃は「ぎょく」より「おおさま」のほうが違和感がないような気がしたものですが、徐々に「ぎょく」と呼ぶことが当たり前になっていきます。
なぜ「ぎょく」と呼ぶのかは、次の「玉将」の由来でわかる歴史的な背景が影響しているように思います。
「王将」:おうしょう
「玉将」:ぎょくしょう
通常はどちらも「ぎょく」
将棋の王将になぜ点が付いたのか由来は?
将棋の「王将」と「玉将」の違いと読み方はわかりました。では、王になぜ点が付いたのか、その由来はどうでしょうか?
諸説ありますが、将棋の駒として昔は「王将」という駒はなく「玉将」のみだったようです。
実際に遺跡から出土した駒にも「王将」はなく「玉将」のみだったことから推察されます。その後、対局者を区別するためにいつからか「王将」も使われるようになったということです。
先に使われていたのが「玉将」のみだったということは、順序としては点が付いたというよりは点が取れたということになります。
「おおさま」ではなく「ぎょく」と呼ぶのが当たり前になっているのは、どうやらこのあたりが影響しているものと思われます。
将棋の駒は「金将」や「銀将」をはじめ金銀財宝のような貴重品に由来する駒が多く、「玉将」も宝石の意味があります。
また、どちらも「玉将」の場合は「双玉」と呼ばれています。近年、ホテル椿山荘で行われている名人戦第1局では宗歩好という書体の駒が使用されていますが、これが「双玉」となっています。
タイトル戦ではいろいろな駒が使用されていますが、「双玉」は非常に珍しいレアなケースといえます。
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将棋の王将と玉将の違いと読み方~まとめ
今回は、将棋の「王将」と「玉将」の違いと読み方、王になぜ点が付いたのか由来についても見てきました。
違い:王に点が付いているかどうかの違いだけで、駒の動き方など実質的な違いはなし
読み方:「王将」⇒ おうしょう・「玉将」⇒ ぎょくしょう
通常はどちらも「ぎょく」
駒としての違いはないものの、対局では格上の棋士が「王将」、格下の棋士が「玉将」を使用するのが慣習です。
王になぜ点が付いたのかは、将棋の駒は「玉将」のみだったのが由来のようです。つまり、昔は「王将」という駒はなく、後になって使われ始めたとされています。
「王将」でも「玉将」でも区別なく「ぎょく」と呼ぶのも、このような歴史的背景が影響しているものと思われます。
将棋の駒は金銀財宝のような貴重品に由来する駒が多く、「玉将」も宝石の意味があります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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