将棋の終盤戦は詰むや詰まざるやの局面など、非常にスリリングでクライマックスといってもいいほどのおもしろさがあります。
しかし、解説を聞いていると「詰めろ」や「必至」など、将棋用語が飛び交って初心者の頃はその意味がよくわからなかったりしたものです。
将棋の「詰めろ」とはどんな意味なのか、また語源はどこからきているのでしょうか?
また、「詰めろ」と「必至」の違いも知っておくと、将棋のおもしろさがさらに広がることでしょう。
今回は、将棋の「詰めろ」とはどういう状態か、意味・語源や「必至」との違いについてわかりやすく見ていきます。
将棋の詰めろとは?意味・語源
将棋の「詰めろ」とは、王手はかかっていないものの次の手番で王将(玉将)が詰む状態を意味します。当然ながら詰みを防ぐ手を指さなければ負けとなります。
相手の王将(玉将)を詰む状態に持ち込むことを「詰めろをかける」、逆に自分の王将(玉将)が詰む状態を「詰めろがかかっている」といいます。
また、自分の王将(玉将)が「詰めろ」がかかっている状態を回避すると同時に相手の王将(玉将)に「詰めろ」をかけることを「詰めろ逃れの詰めろ」といいます。
「詰めろ逃れの詰めろ」は終盤の高等テクニックで、攻守が入れ替わることが多く将棋の醍醐味や楽しさを味わうことができます。
「詰めろ」は「一手すき」とも言われ、次に有効な手を指せば回避することができます。ちなみに「詰めろ」がかかっているのに気づかずに詰みを防ぐ手を指さずに詰まされることを「頓死」といいます。
語源は、昭和初期の棋士・大崎熊雄八段が言った「次にあなたの王将(玉将)を詰めるから、その前にこちらの王将(玉将)を詰めてみろ」とされています。
意味:王手はかかっていないものの次の手番で王将(玉将)が詰む状態
語源:「次にあなたの王将(玉将)を詰めるから、その前にこちらの王将(玉将)を詰めてみろ」
将棋の詰めろと必至の違い
将棋の「詰めろ」とは何か、意味・語源はよくわかりました。では、似たような将棋用語で「必至」がありますが、「詰めろ」と「必至」との違いはどういったものでしょうか。
「詰めろ」と「必至」との違いは、一言でいうと次の手で詰みを回避できるかどうかです。
上述したように、「詰めろ」は次に有効な手を指せば回避することができます。しかし、「必至」はどう指しても詰みを回避できない受けのない状態をいいます。「詰めろ」が解除できないような局面が「必至」というわけです。
つまり、「必至」は「詰めろ」の一種で似たような状況ではありますが、詰めろより強い状態にあるといえます。
「詰めろ」も「必至」も確実に勝ちに近づいている印象があります。「詰めろ」と「必至」は相手の王将(玉将)を詰ますには非常に有効な手段といえます。
将棋の終盤戦で詰むや詰まざるやの局面になった時には即詰みに討ち取るのが理想ではありますが、「長い詰みより短い必至」という格言もあり、詰む確証がないのに下手に王手をかけ続けるより確実ともいえます。
「詰めろ」:適切な指し手なら詰みを回避できる状態
「必至」:どう応じても詰みを回避できない状態
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将棋の詰めろとは?意味・語源や必至との違い~まとめ
今回は、将棋の「詰めろ」とはどういう状態か、意味・語源や「必至」との違いについてわかりやすく見てきました。
将棋の「詰めろ」とはどういう状態か、意味・語源は、以下の通りです。
意味:王手はかかっていないものの次の手番で王将(玉将)が詰む状態
語源:「次にあなたの王将(玉将)を詰めるから、その前にこちらの王将(玉将)を詰めてみろ」
将棋の「詰めろ」と「必至」との違いは次の手で詰みを回避できるかどうかで、「詰めろ」は次に有効な手を指せば回避することができるのに対して「必至」はどう指しても詰みを回避できません。
将棋では即詰みに討ち取るのが理想ではありますが、「長い詰みより短い必至」という格言もあり、詰む確証がないのに下手に王手をかけ続けるより「詰めろ」、あるいは「必至」をかけるのが有効なことも多いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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