将棋の王手のイメージというと、威勢よく「王手」と言いながら王手をかけるシーンを思い浮かべる方もいらっしゃることでしょう。
しかし、将棋はルールが厳格に定められており、違反すると反則負けになるのは言うまでもありません。
将棋のルールの中でも「王手」と言う言わないが反則になるのかどうかが、特に将棋を始めたばかりの初心者にはわかりにくいこともあるようです。
さらに「王手」と言うのが親切なのか、マナー違反なのかも少し難しい問題かもしれません。
今回は、将棋では王手と言わないと反則なのかどうか、王手と言うのは親切かマナー違反かどっちなのかを見ていきます。
将棋では王手と言わないと反則?
結論から言うと、将棋で王手をかけた時に「王手」と言わなければならないという公式なルールは過去にも現在にもありません。
つまり、将棋のルールでは王手をかけても「王手」とは言わなくていいということになり、反則負けにもなりません。
現実にテレビやネット中継などでプロ棋士の対局を見ていても、「王手」と言っているのを見たことがありません。真剣勝負の場ほど「王手」と言わないのが普通で、アマチュアの将棋大会でもほとんど言うことはないといっていいでしょう。
将棋で王手をかけた時に「王手」と言わなければならないと誤解されているのは、初心者同士の対局やドラマなどで「王手」と言うシーンがイメージとしてあるのが影響しているせいではないでしょうか。
将棋では王手と言うのは親切かマナー違反かどっち?
将棋のルールでは王手と言わないのは反則ではないということはわかりました。
では、将棋で王手と言うのは親切なのかマナー違反なのか、どっちなのでしょうか?
「王手」と言わないことが反則になると誤解がありますが、実際にはそのようなルールはなく、むしろ対局中は静かに指すことが望ましいでしょう。
昔はプロ棋士の対局でもしゃべりながら指すこともあったようですが、今では対局中は無言を貫いています。現代の将棋のマナーとしては王手と言わないというのが定着しています。
ただし、これはプロ同士やアマチュアの大会の時など真剣勝負の時であって、初心者を指導中に親切心で教えてあげる場合やアマチュアが和気あいあいと指すような場合はマナー違反にはならないでしょう。
将棋で王手をかけられているのに気づかない時は?
では、将棋で王手と言わないからといって、王手をかけた時に相手が王手に気づかないまま逃げるなどせずに別の手を指してしまった場合はどうでしょうか。
王手を防ぐ適切な手を指さなかった場合は、その時点で反則負けとなります。
アマチュアの将棋だと、特に初心者の頃は王手をかけられているのに気づかないということはよくあります。和気あいあいとした遊びの将棋なら「待った」をして継続して指すこともあります。(※ただし、ルールでは「待った」は反則負け)
しかし、プロの対局ではそうはいきません。まさかと思うかもしれませんが、王手をかけられているのに気づかないという反則負けはプロ棋士の対局でも度々発生しています。しかもプロの反則負け上位トップ5に入るほどの頻度です(2024年12月6日時点)。
このように将棋のルールでは王手と言わないのは反則ではありませんが、王手に気づかないまま別の手を指すと反則負けとなります。
将棋の反則負けについては、こちらの記事もあわせてどうぞ↓↓
将棋では王手と言わないと反則?~まとめ
今回は、将棋では王手と言わないと反則なのかどうか、王手と言うのは親切かマナー違反かどっちなのかを見てきました。
将棋で王手をかけた時に「王手」と言わなければならないという公式なルールはなく、「王手」と言わないのは反則負けにはなりません。ただし、王手に気づかないまま王手を防ぐ適切な手を指さなかった場合は反則負けとなります。
王手と言うのは親切かマナー違反かどっちなのかは、プロ同士やアマチュアの大会の時など真剣勝負の場合はマナー違反、逆に初心者を指導中に親切心で教えてあげる場合やアマチュアが和気あいあいと指すような場合はマナー違反にはならないといっていいでしょう。
将棋では王手と言わないのは反則ではなく、指導の目的がある場合や楽しんで指す場合などで王手と言うのも特に問題ありません。
特に将棋を覚えたての段階では王手と言う言わないにあまりこだわらずに、楽しく指すといいでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント